『ゴルディロックス下の高値波乱はあるのか』
前回のコラムで「ゴルディロックス相場」への移行をメインシナリオに考えたいとお伝えしました。「ゴルディロックス相場」とは、景気が過熱も失速もせず、緩やかな経済成長と長期金利の低位安定により、株式相場においてポジティブな状況が継続するものです。「適温相場」とも言われます。
※ちなみにゴルディロックス(金髪)はイギリスの童話「3匹のくま」に登場する少女の名前に由来します
現在は、米国においてゴルディロックス相場の様相が強まっている状況です。
その背景には、新型コロナ感染再拡大が、中央銀行の超低金利政策継続を促し、早期のテーパリング(量的緩和縮小)観測が後退したことがあります。一時急上昇した米国長期金利も1.3%割れまで低下しました。
また、企業業績も良好でEPS(1株当たり利益)が上昇していることも株高を支えています。米国株価3指数は高値を更新して、NYダウは初の3万5000ドル台をつけました。
EPSの上昇が、過去平均で割高だと言われているPER(株価収益率)の水準を少しずつ切り下げています。
まさに「適温相場」の環境です。
一方、日本株市場は上値の重い展開が続いています。
東京オリンピックは無観客で開催されていますが、新型コロナの再拡大と、急速に進みつつあるとはいえワクチン接種が出遅れている点、オリンピック後の政局リスクも不安要素となっています。時間とともに不透明感が払拭されて、日本株が出遅れ修正の局面へと移行するのを期待したいところではあります。
欧米を中心とした世界経済の景気回復に伴う、金融正常化路線は既定路線です。テーパリング(量的緩和縮小)もいずれ開始されます。今後、中央銀行が「市場と上手く対話できるか」がリスク要因です。
また、中国の経済政策が引き締め方向に振れていることもあり、「中国発での世界経済への悪影響」がもたらされないかには留意が必要です。
いずれ、EPSの成長が鈍化傾向になり、景気拡大の減速が意識されてくれば、マーケットが一時的に調整する局面が増えてくるかもしれません。
『ポートフォリオのチェックをして、投資を継続する(ステイマーケット)』
米国株式相場は強気相場が2年目に突入していますが、上記のようにゴルディロックス相場への移行であれば、今後はこれまでよりリターン効率は低下すると考える必要がありそうです。ポートフォリオの見直しやリバランスを検討することも必要かもしれません。
また、「万が一を想定した」リスク管理を意識することが大切だというのは前回コラムでも指摘していますが、再掲しておきたいと思います。
ゴルディロックス相場では、どのように効率的に運用すべきかと、ぬるま湯に安住しない「万が一を想定した」リスク管理と長期目線でのインフレリスクも意識しておくことが大切です。
投資の基本であるマーケットステイを維持しつつ効率的に運用し、リスク分散(時間分散、アセットの分散)を機能させることが大切です。その点で、ポーフォリオ運用戦略が有効になります。
あなたのポートフォリオをしっかりとチェックして対応していくことです。中長期の視点を持って、現状を確認しながらポートフォリオ管理を機能させれば、資産形成において成果が期待できるということを改めて心に留めておきたいところです。
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