~2021年末に考えること~
今年も早いもので、年末が近づいてきました。
あなたの今年の投資成果はいかがでしたか?
年初3万ドル程度だったNYダウは3万5000ドルを挟んだボックスまで水準を切り上げ、ゴルディロックス相場を演じてきました。ナスダックは1万3000ポイント程度から1万6000ポイントどころの最高値圏です(11/30執筆日現在)。一方、日経平均は2万7000円どころから2月、9月に3万円超えを達成しましたが、足元上値が重い状況です。しかし、ドル建ての日経平均は一時バブル時の高値を抜くなど長期的な節目は抜けてきています。
株式の個別銘柄での成果には格差があったと思いますが、投資信託による分散投資をマネッジできた投資家は、年間を通して相応の運用成果を確保できたのではないでしょうか。
さて、来年のマーケットの留意点は?
『金融相場のソフトランディングを試す』
米国においては11月からテーパリング(量的緩和の縮小)が開始されました。パウエル議長は市場との対話を上手くやり、過度な引き締め懸念は回避できました。しかし、経済正常化に向けて、来年央はテーパリング完了とともに、金利引き上げなどの金融引き締めが既定路線となります。
「金融相場」が終焉し、少なくともゴルディロックス相場の変調は必至と考えられます。変動幅や調整がどうなるのか不透明な環境が想定されます。コロナ対応での過剰な流動性供給によるマネーの逆流が「金融相場」にハードランディングを起こすことが最大のリスクだと考えます。いわゆる、流動性リスクです。
しかしながら、メインシナリオは、日米ともに「好調な企業業績が一旦は鈍化したとしても再度マーケットを支える」というふうに考えています。つまり、「金融相場」はソフトランディングして、その調整は長期投資においては好機になるということです。そして、そのあとは経済の正常化、回復に歩調を合わせた「業績相場」へ移行していくのがベストシナリオです。
リスク要因はあります。景気が過熱する、インフレが予想よりも高位・長期化することです。それは、上述したように金融引締めを加速するような局面を起こしうるということです。供給制約や労働力不足、エネルギー価格の動向がインフレにどう影響していくかは引き続き注視する必要があります。
更に、中国リスクがあります。中国恒大の問題でクローズアップされてきましたが、本質は一企業の問題ではなく、非民間部門の債務残高の対名目GDP比率がリーマン前の米国以上になっていることです。この対応次第では、大幅な景気減速の影響を懸念しなければなりません。また、「共同富裕」のスローガンのもとに進められる過度な規制強化にも注意が必要でしょう。
また、日本においては新規感染が大幅に減少した新型コロナですが、欧州では再拡大しておりまだ世界的な収束というわけではありません。「オミクロン型」など新たな変異ウィルスの拡大が経済回復の足を引っ張る可能性もあります。
『リスク耐性の強いポートフォリオで好機をとらえる』
以上、現況と来年に向けてのインサイトを、リスクの側面から確認してみました。
過度なリスクテイクや、または過度な慎重姿勢も避け、バランスのとれた投資でステイ・マーケット(投資を継続する)することが成功のキーとなりそうです。
バランスのとれた投資をするには、ポートフォリオ管理が有効になります。現況では、インフレや金利上昇のリスクに耐性を持つポーフォリオへの修正、あるいはリスク・リターンを抑えたポートフォリオ、キャッシュ・ポジション枠拡大などが検討課題となります。
また、長期投資の基本である資産分散、そして時間分散を活用することで投資の好機をとらえることも可能になる一年になるのではないかと思います。
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